こんにちは!
「むし歯」と言えば。。。。
で連想するものの中に
「正露丸を歯に詰める!」と応えるかた、
少なくないのではないでしょうか?
歯医者としては ビックリですが
先日、若いお母さんが正露丸をむし歯に入れてお越しになりました。
これについて詳しく調べると
大幸薬品さんのホームページに、
むし歯痛には、
"丸剤を適当な大きさに切って、虫歯の穴に丸剤を適当な大きさに切ってつめてください。"
と書かれてありました。
が、しかし、、、、
"正露丸は、虫歯痛の一時的な痛みをとりますが、治療効果はありません。一時的に痛みが治まっても、なるべく早く歯科医師の治療を受けてください。また、痛みがやわらげば、丸剤を虫歯の穴から取り除き、つめたままにしないでください。"
出典:
正露丸&セイロガン糖衣Aに関するご質問|よくあるご質問|製品情報|大幸薬品株式会社
とも書かれております。
この説明にもある通り、
実は正露丸によってむし歯の治療はできないのです。
むし歯で歯が痛むというのは、
歯の中にある神経(歯髄)が痛みによって迫る危険を知らせてくれるいわばサインなのです。
軽い痛みなどは、
適切な治療を行うことで、
神経を生かして生きた歯を残すことができます。
ところが正露丸などによるお薬は、
このサインを聞こえなくするためのもの、
神経自体を壊死することによって痛みを治めるだけなのです。
つまりむし歯の進行は止まっていないため、
そのまま放置すると
むし歯の感染は歯の根っこまで広がり、
顎の骨を溶かしたりします。
こうなった場合、
治療はできますが、歯を生かして残すことはできない確率が上がります。
歯は生きている状態の方が丈夫で長持ちします。
死んだ歯はいわば枯れ木のようで、脆い状態です。
話を戻すと
正露丸でむし歯を何とかしようと考えることは
「その場しのぎ」であり、むし歯の進行は抑えられないのです。
さて先日の正露丸をむし歯に入れてお越しになった若いお母さんには、
"何もない戦時中の山奥ではないのだから、
正露丸の話をしてくれた人に 放置すると顎の骨が溶けるから ダメだよと
教えてあげてね!"
と注意を喚起した次第です
歯が欠けた 詰め物が取れた など
痛みを感じる前に迷わずすぐに歯医者さんにいってください!!